肩を見るメリット

consortviolin

昨日は2つのオケの練習がありました。うち夜の枠はダブルブッキング、古典オケの弦分奏を優先しました。基本的にこちらのオケは平日練習のために日曜日にはいることはあまりないのですが、弦トレーナーの先生による分奏はいつも日曜日夜に入ることが多いです。2つの団体を掛け持ちしている宿命と言えるのですが、僕は一人しかいないですから、どちらかを削るしかないです。

先生の指導は非常に明確でシビアで、それから先生自身が奏者としても活躍されているので、非常に細かいボーイングの表現方法などを絡めて教えてくれます。ヴァイオリン的な意味で、難しくてきちんと弾けてないところ、弾けるけれどもついつい油断して集中力のない演奏になってしまったところ、こういうのはだいたい一発で見抜かれます。

それでもヴァイオリン的に集中しなくてはいけないところで必ずといっていいほどフォローをしてもらえる感じなので、結果的に密度の濃い時間を苦することなく過ごせたかなと思います。あっという間に練習時間が終わった感じですね。

ところで、ちょっと気がついたことが。

昨日は2プル表で弾いていました。ということで目の前がトップということになりますが、真後ろに座ると結構発見が多いです。セカンドトップは、長身のナイスガイなので、その座りっぷりも堂々としていて背中が偉大に見えるわけですが、この背中、もっというと「肩」の動きが真後ろからだととてもよくわかるものなのですね。

実はこの肩を動きが意外にも使えるなっと思いました。

というのは、まずどのように構えているのか、体の向き、そして弓の位置まで、肩だけ見るだけでもよくわかるんです。特に弓の位置というのが手を見ているよりもわかりやすいというのがなんとも不思議でした。ただよくよく冷静に考えてみれば、あたりまえのような気もします。結局どの位置でどの弦を弾くのかによって肩の高さや型が決まるわけですからね。

ということは逆にいえばトップのような弓の位置で弾きたいのであればその「肩の位置」をまねすればいいのでは。なによりも肩の型(なんかダジャレみたいですが…)をまねるのって、意外とできるものです。これは推測なのですが、手だけを調整するのは、そもそも手の配位自体が自由度高いからみた目を理解してもそれを体で実現するのは案外難しかったりするものです。その点肩の動く範囲は手ほど広範囲ではないので、着目点が少ない、情報が少ない、それが理由なのかもしれません。

長々書いてますが、要は手真似するよりも肩真似のほうがまねしやすいってことでしょうか。肩真似をして、あとは手をその型に応じて自然に添えるだけで、なんかトップと同じ同じような弾き方になった気がしてくるんです。

そして忘れてはならないもうひとつメリットが。それは「呼吸を目でみることができる」ということです。

トップの方はわかりやすくザッツ(合図)をだしてくださるのですが、合図とともにブレスもしています。当然人間は呼吸をすると上半身が動くわけですが、肩に着目するとそのブレスに応じて上半身が動いていることがものすごくよくわかるんですよ。これに気がつくと、シンクロしやすくなるなあって思いました。

いいわけをするわけではないのですが、正直なところ自分は技術不足なので、先生の要求をすべて聞き入れて表現することはまだできません。でも、そういうときに素早く対応してくれているトップの人の肩の動作や見える呼吸に合わせることで、間接的かもしれませんが、求められている音楽に近付けているのかもしれない、そんな風に考えています。

ところで、古典配置、つまり対向配置はヴァイオリン的にやりにくいことも多いのですが、その一方で、反対側にいるコンマスが見やすいというメリットもあります。正面からはっきり見えるというのはやっぱり大きいと思います。そしてまた、コンマスの方の肩に着目するとこれまた今までとは違った感覚が得られるんじゃないかなあと。残念ながら昨日はセカンドトップと先生を見るのがやっとで、コンマスの細かい動作までは見る余裕がなかったです。

今度はそんなことにも着目しながらアンサンブルに参加できるといいなって思っています。幸い今週は合奏がないので、平日夜、個人練習に当てる時間が増えました。演奏会は遠いようであっという間に来るので、極力準備を怠らないようしておきたいです。

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