一眼レフのきっかけとなった「写真研修」

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昔書いたかもしれないけれど、この趣味のきっかけを一応書いておくかな。

そもそも20代後半までは写真を撮ることにまったく興味がなく、旅行はそこそこ行ってたけど、そこでも写真撮影をしないタイプだった自分がどうしてデジタル一眼レフを始めたかというと、とある会社での研修がきっかけになっています。

この研修は、それ以前もそしてそれ以降もなんどか研修なりセミナーなりを受講しましたが、未だかつてこれを超えるような面白くてかつためになった研修に巡り合えた記憶はないです。

僕は過去転職を3回、今の会社を含めて4つの会社をわたり歩いています。一眼レフを始めるきっかけとなった研修を受けたのは2社目の会社。これは神奈川県西部にある某メーカー。精密機械、化学、最近はバイオや医薬などにも手を出している大手のメーカー、といえばだいたいわかるとは思いますが、そこの先端コア技術研究所に勤務していたときに受けた研修です。

その名も「写真研修」。

研修期間は3日か4日だったと思います。

その内容は、もちろんメーカーですので、写真技術にかかわる光学の理論や知識、デジタルでない「銀鉛フィルム」の原理、それらにかかわる会社の歴史、銀鉛からデジタルへの移行、共通の原理や技術、こうしたありふれた講義も、予想外に興味深く聞けるのですが、それよりもやはり「実習」がとても充実しているのです。

まず、実際に化学薬品を使って「銀鉛フィルム」を作ります。当然暗い部屋での作業、とはいってもまだこの段階では、完全に暗い部屋ではなく、例の赤いランプでそれなりの光源があるので、人の顔や道具などは十分見ることができます。「レシピ」に従って、時間を守りながら様々な薬品を混ぜていき、「種」みたいなものを作り上げます。

次にこれを実際のフィルムに塗布していきます。ここから完全暗室になります。今度は本当にまっくらで何も見えない。がしかし、最近は「赤外線スコープ」なるものがあるため、これを装着して作業に取り掛かります。普通に日本で暮らしていると絶対にこんな赤外線スコープなんてしませんよね。ほんとにまっくらな部屋が見れるようになるので、ゲームの世界みたいでちょっとわくわくしてきました。ちなみにこのスコープは、イスラエル製とか言ってましたけど、本当だったのでしょうか。

赤外線スコープ装着とはいえ、やっぱり暗いため作業は結構難しいものとなりましたが、無事塗布成功。この手作りのフィルム、通常売っているフィルムよりも一回りも二回りも大きいサイズ。

次にこの手作りフィルムでみんなで写真撮影。ものすごい年季の入った古い大きなカメラを使って、特殊サイズのフィルムに対応します。

そして、現像。ですが、このフィルムは1つしかないため、誰かが代表して行うことに。といっても、それではほかの人が退屈してしまう。

研修はうまくできているもので、みんなが現像できるように、ここからはみな「一眼レフ」を持って、外に撮影しに行き、各自撮影したフィルムを暗室で現像するカリキュラムに移るわけです。

ここで、撮影する前に一眼レフ講座が始まるわけです。当然デジタルではなくてフィルムカメラなわけです。シャッター時間優先や絞り値優先など、基本的な機能はここで初めて習いました。

一眼レフでの撮影は、最初は白黒。それは現像しやすいからです。しかし、その後はカラーとなり、カラー現像も行いました。カラー現像は、白黒の何倍も難しい。現像とは要するに光を当ててフィルムを焼きつけるようなものですが、白黒は単一光の露光時間の調整で済みますが、カラー現像の場合は光の3原色分、つまり3つの光の露光時間のバランスを考えないといけません。これが一筋縄でいかない。

ちょっとでもバランスが崩れれば全体が黄色っぽくなったり、あるいは赤っぽくなったりするわけです。しかもこの確認が暗室ではできないため、一回一回露光時間を計って現像しては、明るい部屋に戻って色のバランスを確認する、失敗すればまたやり直し、、こんな作業を地道に何度も繰り返すわけです。

確か研修の最終日はほぼ1日中カラーでの現像に費やしたと思います。

こうした非常に面白い研修を受けたため、一眼レフへのしきいが低くなり、興味を持つようになりました。とはいっても、実際デジタル一眼レフを買ったのはこの研修を受けてから約1年後で、初めて活用するようになったのは、2006年5月に訪れたフランス・ロワール地方のお城撮影です。せっかくきれいなお城めぐりに行くわけだからきちんと記録を残したい、それが直接のきっかけとなったわけです。

長くなりましたが、以上が一眼レフを始めたきっかけです。

最初に買ったのは、初心者用のCANON EOS Kiss Digital N。その後、昨年になって中級向け40Dを購入。今に至っています。先日50Dが出たましたのは、ちょっと悔やまれますね。でも40Dもさまざまな機能を持っていますし、そもそもまだ使いこなせていないので十分でしょう。

一眼レフは、ほんとに勉強になります。

ちなみに学生の頃専攻していた物理の知識というのはこういうところで役に立つものだなあと、つくづく思わされます。

理論電磁気学は相当鍛えられましたから、光学の知識はその手の専門家でなくても抵抗なく入りやすいです。といいますか、実はこのメーカーに興味をもったのももともと光学に関係した技術・研究をしたかったのが目的だったんです。結局、マイクロ流体工学的な研究所に配属になりましたが、辞める直前、少しだけCCDセンサー関係の研究部署に配属になったんですよね。まあ、配属後2カ月くらいで転職してしまいましたけど…。

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